大村洋子
大村洋子大村洋子

請願第5号 国に海上自衛隊への巡航ミサイル「トマホーク」の配備撤回を求めることについての賛成討論

2025年12月定例議会が終了した。今回はインフルエンザの罹患で総務常任委員会を欠席してしまい痛恨の極み。何とか復活して、最終日の全議案への態度表明をすることができ、同時に請願への賛成討論を行うことができ、そこはホッとした。

「トマホーク配備反対の請願」への反対討論を以下に掲載しておきたい。

これまでもさまざまな質問、討論において、新倉裕史さんのお書きになった資料を参考にさせていただいてきたが、今回の賛成討論ほど引用させていただいたことはない。まさに「トマホークここが問題」は「珠玉のパンフレット」である。

賛成討論★原稿

日本共産党の大村洋子です。

 会派を代表して請願第5号 国に海上自衛隊への巡航ミサイル「トマホーク」の配備撤回を求めることについて に賛成の立場で討論いたします。

 横須賀と巡航ミサイルトマホークとの関係ついて私たちは今までに何度も議会で取り上げてきました。今回この賛成討論を作成するにあたって、遡って会議録を読みこむ中で、井坂しんや議員、ねぎしかずこ議員、そして今年9月定例議会においてはふじそのあき議員が質問し、言わば、日本共産党市議団総出で、十数年に渡ってトマホーク問題について取り組んできたことを改めて確認しました。

 私たちが何故、これほどまでにトマホークを問題視するのか、理由はたくさんありますが、3点に絞って、述べたいと思います。

1点目 専守防衛から大きく逸脱した敵基地攻撃であること。

2点目 日米軍事一体化、アメリカの世界戦略に自衛隊が完全に組み込まれるとうこと。

3点目 以上の2点が進めば、本市が攻撃され、市民の命と自由が脅かされる危険性があるということ。この3点について以下、展開します。

まず専守防衛から大きく逸脱した敵基地攻撃であることについてです。私ごとではありますが、私は2003年にはじめて横須賀市議選に立候補しました。そして、選挙戦の準備をしていた3月20日にイラク戦争が勃発したのです。当時のことは今でもよく覚えています。なぜ、覚えているのかと言えば、3月20日イラクへの第一撃が、横須賀に配備されていたイージス艦「カウペンス」から発射されたトマホークだったからです。

 この度の自衛隊へのトマホーク配備を巡って、「トマホークと攻撃性について理解ができない」とおっしゃる方がいます。しかし、イラク戦争で明らかになったようにトマホークは先制攻撃に使われました。 2003年5月6日横須賀基地に帰還した第5空母戦闘軍司令のモフイット少将はイージス艦カウペンスとジョン Sマケインの両艦で合計70発のトマホークを発射したことを明らかにしています。米軍は1991年の湾岸戦争で288発のトマホーク使用を皮切りに、少なくとも18の軍事作戦で2,200発以上のトマホークを発射しています。

 明らかに専守防衛ではなく、攻撃性の高い武器である「トマホーク」は憲法九条から大きく逸脱し、日本が持てる根拠はまったくありません。1984年国会で「米国製通常弾のトマホークを日本は装備できるか」との質問に外務省の山下新太郎官房審議官(当時)は「攻撃兵器の場合に関しては、自衛隊が持てない」と明言しています。

想像してみてください。トマホークの着弾したところでは私たちと同じように日常生活を送る人々がいるのです。このような悪魔の兵器を400発自衛隊に配備するなど、到底認めることはできません。

2点目 日米軍事一体化、アメリカの世界戦略に自衛隊が完全に組み込まれるということについて述べます。

先ほど、トマホークの着弾したところで、日常生活を送る人々のことを想像してみてくださいと言いました。しかし、「トマホークはあくまでも抑止力であって、実際に使用はされないだろう、持っていることに意味があるのだ」そうおっしゃる方がいるかもしれません。本当にそうでしょうか。

実は、すでに昨年2024年3月に海上自衛隊員、航空自衛隊員25名が米イージス艦「マッキャンベル」戦闘指揮所で米軍兵士からトマホークの発射までの手順システムの操作方法の指導を受けています。そして、これは1度だけではなく、繰り返し繰り返し行われています。訓練の始まる前の2月の記者会見でエマニュエル駐日大使は「訓練を加速し、自衛隊がトマホークを完全に運用できるようにする」といかにも米国主導で進められていることをあからさまに語っています。さらに海上幕僚長も「トマホークについてシステム上は自衛隊と米軍が攻撃目標情報を共有し、同じ目標を攻撃することは可能だという認識を示しました。このような関係者の言動をつなげていくとトマホークは単に抑止力として配備するものではなく、実際に運用するために配備するということがはっきりします。米軍と自衛隊が、具体的に訓練している事態から見えることは、今まで独立した指揮系統に従って行動していた自衛隊が同盟調整メカニズムに基づいて、米軍の「世界戦略」に完全に組み込まれていくということです。

元内閣官房副長官補 安全保障・危機管理担当柳沢協二さんは「エネルギーも食糧も自給できず政治が内向きで国民も現状維持に流れがちな日本はそもそも戦争を得意とする国ではありません。防衛費を増やして敵基地に届くミサイルを持つことで強くなれるかのような錯覚に陥ることは危険です。」と述べておられます。私もまったく同感です。加えて言えば、2015年6月の防衛省発表資料によれば、「インド洋・イラク派遣に関わる自衛官の死者数」という資料を見ると、病死、事故死等すべての合計が124人ですが、半数にせまる56人が自殺です。安保三文書を大義名分に日米軍事一体化が進めば、こんなはずじゃなかったと感じる自衛官は続出するのではないか、私たちは自衛隊のみなさんの心身の健康に対しても率直に心配です。

そして、最も大事な3点目です。本市が攻撃され、市民の命と自由が脅かされる危険性があるということについてです。この問題について私は2023年6月定例議会の中で取り上げております。ご承知のように2022年12月に安保三文書が閣議決定されて以降、自衛隊施設の強靭化が進められてきております。自衛隊施設の強靭化と並行して、トマホークの運用訓練や配備も進められているということであります。本市においては船越地区、田浦地区、比与宇地区、荒井地区、長浦地区、武山駐屯地、久里浜駐屯地、武山教育隊、横須賀地方総監部、武山分屯基地、艦艇装備研究所これら11箇所の基地の地下化、強靭化がピックアップされておりました。

何故、基地の地下化、強靭化が行われているのか、それは端的に言えば、攻撃されることを見越してであります。この年の2月国会で「集団的自衛権を行使したのちに相手国から武力攻撃を受け、日本に被害が及ぶことがないと言えるかとの質問に当時の浜田防衛大臣は「我が国が限定的な集団的自衛権を行使したのち事態の推移によって他国からの武力攻撃が生じ被害を及ぼす可能性がある」と答弁しています。時の防衛大臣が日本が攻撃される可能性を明言したのです。国家がその可能性を明言し、現場では自衛隊の地下化、強靭化が進み、トマホークミサイルの運用訓練が着々と進んでいる、このような中で知らぬは国民、市民ばかりなりという状況であるということです。

議場にお集まりの市議会議員のみなさま、私たちは様々な立場、様々な考え方を持っています。その考えを市民に訴え、選挙で選ばれ、議席を獲得して今、ここに居ます。私たちの最優先課題は何でしょうか。それは市民の命と健康、財産と自由を守る事です。これはイデオロギーの問題ではありません。るる述べてまいりましたが、トマホークは日本国憲法下にあっては持てないものであり、持ってはいけないものであり、持てば市民を危険にさらすものであるということです。日米安保条約、日米軍事同盟に賛同している方も多くいらっしゃることでしょう。しかし、今回の自衛隊へのトマホーク配備はそれらからも画する中身であり、これを唯々諾々と認めることは戦争の準備に手を貸すことになると思います。

請願第5号国に海上自衛隊への巡航ミサイル「トマホーク」の配備撤回を求めることについて この市内外から3万筆を優に超える数の署名が集められた この意味をしっかりと受け止め噛み締めなければならないと思います。議場にお集まりの市議会議員のみなさまの請願第5号への賛同を心から呼びかけまして、日本共産党の賛成討論といたします。

写真は賛成討論ではなくて、一般質問の一問一答時のもの。