大村洋子3期目へー⑨ 原発・原子力空母、放射能の脅威に怯えて暮らすのはイヤーⅲ
市議会議員時代は原子力空母の配備に反対だった吉田市長の現在の姿勢は「現実のものとして受け止める。」です。これは言い得て妙です。「私だって現実のものとして受け止めていますよ。」思わず一問一答で市長の答弁に対してそう受け答えしたことがあります。
原発と原子力空母は同じ原子炉をもつ兄弟ではありますが、似て非なるものと捉えることもできます。原子力空母は日米軍事同盟下のアメリカの具体的戦略であり、外交・防衛は国の専管事項だから、いくら40万都市の首長といえども、迂闊な発言はできない・・・・のでしょう。たぶん、そんなことなんでしょう。(私はおかしいと思うけどね。)
私はⅱで原発は即時ゼロだと書きましたけれど、原子力空母だって同じです。「即刻本国にお帰りください。」です。原子力のコントロールが現在のところ難しいわけですから、扱うこと自体が無責任だと思います。
アメリカの航空母艦にはもう、「通常艦」はなく今やすべて原子力空母だから、仕方がないという論法はおかしいと思います。だったら、母港にすること自体を返上したらよいのです。日本政府がそういう方針を出さないなら、現地の横須賀の首長が、そのことを迫ればいいのです。横須賀市民の安全安心を第1に考えなければならない首長のそれが仕事です。
こんなやりとりを、議会の中ではさんざん行ってきました。井坂しんや県会議員が市議時代に安保や地位協定の問題の観点からも原子炉の危険性の観点からも行ってきました。そして、私自身は昨年度2回安定ヨウ素剤の配布の観点から、市長と質疑を交わしました。
原発事故があって以降、原発立地自治体では安定ヨウ素剤を配布することになりました。安定ヨウ素剤とは、放射性ヨウ素が甲状腺にたまる前に、飲んで放射性ヨウ素をシャットアウトしようとするものです。横須賀では30万錠だったものが80万錠に備蓄を増やしました。以前は40歳以上は服用しなくてよいとなっていましたが、ルールが変わって、すべての人が基本的には対象となりました。
私は、この動きを受けて、横須賀でも事前配布をするべきではないかという立場で質問を展開しました。何が何でも事前配布ありきというわけではなくて、横須賀市の場合、避難場所で配るというスタンスですが、それでは的確に頃合いをみて効果的に服用するということにならず、やはり事前配布の方が良いのではという立場です。医師や薬剤師が立ち会ったり、病歴によっては服用が禁止される場合もあるわけで、そういう個々のケースに対して、避難場所で対応するというのは現実的ではないと思うからです。
横須賀市は昨年の訓練の中で、固形の安定ヨウ素剤を水薬にする訓練も行いました。これは赤ちゃんや、幼児に飲ませるための訓練です。このように、非常に突出して安定ヨウ素剤については訓練をしているにもかかわらず、事前配布に関しては頑なに行わないという方針なのです。それと、2回目の定例会で質疑を交わした際には、避難場所も前もって特定しないという答弁でした。それも市長の答弁は支離滅裂で地震、津波などの避難場所と混同するからというものでした。避難場所も設定しないで、どうやって安定ヨウ素剤を運びそこで配布するというのでしょうか。摩訶不思議です。おそらく、避難場所に非難するというよりも、窓を閉め換気扇を止めて、屋内退避ということがまずは取るべき行動という考え方なのだと思います。であるならば、80万錠の安定ヨウ素剤などいらないのではないでしょうか。
安定ヨウ素剤の問題を現実的に考え段取りをしていくと、どんどんと不都合が出てきます。呆れるほど、ばかばかしいことを取り組まなければならなくなるのです。原子力空母問題とは一事が万事こんな調子です。日本の安全保障のためと言って配備されているわけですが、どれほど横須賀市民が迷惑を被るかということです。
私はそのことを、明らかにしたくて、質問をつくります。改選後も引き続き、この問題は議会で取り上げていきたいと思っています。そのためにも、必ず議会に戻りたいのです。