大村洋子
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横須賀米海軍基地で空砲射撃訓練    「戦争できる国づくり」の策動は許さない

6月23日(日)付けの「新かながわ」の記事を加筆して以下に掲載します。

市民の憩いの公園にマシンガンの空砲音横須賀市議団は直ちに中止の申し入れ「戦争できる国づくり」の策動は許さない

横須賀港における空包射撃訓練は5月24日、防衛省からの担当者来訪によって告げられ、市民に大きな衝撃を与えました。空砲射撃訓練は基地内の施設警備を任務とする憲兵隊が「仮想侵略船」に見立てた船に対して警備艇を使用し米海軍の警備マニュアルに従って行うというものです。6月4日~6日までの3日間、午前9時から4時に行うというもので、あまりに唐突であり、事前連絡も詳細な説明もありませんでした。横須賀市議団は米海軍と国のこのような横暴勝手は断じて許すことは出来ない、マシンガンの空砲音は市民に不安を与える、これはまさに「戦争できる国づくり」の具体的策動だと直ちに5月28日上地克明市長へ訓練の中止を求める申し入れを行いました。

基地のゲート前で市民が抗議行動

6月2日米海軍横須賀基地ゲート前では、「非核市民宣言運動ヨコスカ/ヨコスカ平和船団」の呼びかけで約50人の市民が集まり中止の要請文とともに「空包射撃訓練は中止せよ!」の英語の横断幕を広げ抗議行動を行いました。はたの君枝比例予定候補も駆けつけともに行動しました。

日本共産党が揃って防衛省交渉

6月3日神奈川県委員会、県議団、市議団は木原稔防衛大臣に中止要請を行い、防衛省の担当者と質疑を交わしました。防衛省は今回の米海軍の訓練は米本国を除いて世界で初めての訓練であることに言及、横須賀だけでなく今後、同じく米海軍基地のある長崎県佐世保市、沖縄県うるま市にも波及させていく可能性についても否定しませんでした。他方で、民間船舶に訓練時銃口を向けることはなく、万が一民間船舶が訓練海域に入ってきた場合は訓練を中断するとも述べました。

米海軍は市民の中止要求を無視して訓練を強行 市民は海上から監視と抗議デモ

6月4日空包射撃訓練は多くの市民の中止要求にも関わらず、強行されました。私はこの日の午後、ヨコスカ平和船団のみなさんと共に海上から監視と抗議行動を行いました。2回ほど英語のアナウンスが響きましたが、乗船時に射撃音はしませんでした。後からの情報では、4日の訓練は午前のみだったようです。近くの住民から「パーンというタイヤが破裂するような音がした」また、ヴェルニー公園を散歩していた市民からは「何の音?」と派遣された職員に質問する場面もあり、通勤途中の方からは「ぶっそうな音がした」という声が聞かれたといいます。

議会質問でアメリカいいなりが露呈

6月10日横須賀市議会一般質問で私は今回の空砲射撃訓練について取り上げました。上地市長は当初懸念事項として防衛省に質問を出し、懸念が解消されない場合、中止を求めるかのような素振りでしたが、結局私の質問に対して「市民生活に影響があるような空砲音ではなかった」と音の大小に矮小化し見当違いな答弁でした。私が再度このような訓練が行われる場合は中止を求めてほしいと訴えると「我々が停止を求めるべきものではないと承知している」という、結局、アメリカいいなりから抜け出せない答弁でした。