大村洋子
大村洋子大村洋子

横須賀美術館 教育委員会から市長部局への移管について再度考える-②

社会教育委員会美術館視察 (3)

①からお読みください。

それに、私は横須賀美術館は、もう何度もいろんなところで、書いてるし、話してきたことだけれど、そうとう、素晴らしい美術館だと思う。ロケーションが素晴らしい。館の中から海が見える、館の中に光が射す、とても開放的で、屋根や壁という物理的な圧迫感がないのが気持ちいい。企画展はつまらないという人がいるけれど、私はそうは思わない。なかなか面白いコンセプトで、遊び心もあるし、構えて足を運ぶというよりは、プラっと行って、その時間を楽しめるという感じがある。レストランのお食事も美味しい。お値段もいいが、味はもっといい。(褒め過ぎかしら。)

ともあれ、社会教育委員会議では、あためて、市長部局への移管はあまりに拙速だったということが出た。市長は都市イメージの向上とか集客ということと絡めて、美術館を自分の意のままにしたいという気持ちが強い。(私にはそう見える。)であるならば、都市イメージの向上と集客のため美術館をどうしたいのかということをもっとはっきり打ち出すべきだと思う。それこそ、イメージが全然できない。

そして、私がどうしてもこれは絶対おかしいと思うのは、美術館をこれまで盛り上げてきた市民ボランティアや美術館職員、学芸員の献身に対して、敬意を表していない点だ。私は美術館の学芸員、博物館の学芸員、多くの学芸員と懇談をしてきた。彼らは市長に対して露骨に不快感を示すことは少なく、むしろ、柔軟な美術館のあり方について語ってくれた。

私が市長や、教育委員会事務局に感じる硬直した「市長部局へ移管ありき」論は言葉には出ないが、今の美術館は使い勝手が悪い、不自由だ、もっと自由な発想でお客が呼べるようにするべきというような、ただ、それだけのチープな感じがするんだ。そうじゃないというなら、そうじゃない確かなものを示してほしい。むしろ、示してほしいんだ。

今日の会議で「これから先はどのようになるのか」と質問したらプロジェクトチームの会議を再度行うというような答弁だった。なぜ、市長部局でなけりゃダメなのかそれをはっきり示せるように振り出しに戻って話し合うということか。どうも、本末転倒な気がする。

いずれにしても、改選の後には、みたび議会へ帰って、引き続き注視をしながら、しっかりと指摘もしていきたい。