生活保護を巡る問題意識②
前回のブログで私は一般質問において、市が単独で生活保護利用者に水道料金、下水道使用料の減免を復活するべきだと主張したことを書いた。これに対する市長の答弁については詳述していなかったので、書いておきたい。私はこの答弁を本会議場で聴いたときに正直呆れたのである。呆れて、これは一問一答でさらに詳しくやり取りしなければならない、そう決意しながら答弁を聴いていたのである。しかし・・・忘れた、ここをすっかり一問一答で展開することを忘れた。が、まぁ、こんなことはいつものことである。いつも、こんなことになり後でひどく後悔をすることになるのである。
市長は何と言ったか。「福祉減免制度についてです。毎月の生活扶助費の中に水道料金は含まれている。減免措置を行うということは実態として市単独の重複給付となることから復活することは考えていない」このように答弁した。
私はこの答弁に呆れたと書いたが、呆れた主な理由は2点ある。1点は「重複給付」という認識である。以前には減免していたのである。だから私は「復活」という言葉を使った。以前に減免をしておきながら、これから行うことについて「重複給付」というのは明らかに矛盾ではないか。もう1点、答弁は「生活扶助費の中に水道料金は含まれている」と言っている。「生活扶助費」とは何か。「生活扶助費」とは大まかに言えば家賃や医療費や就学援助費等を抜いた部分、つまり食費や光熱水費や交際費や娯楽費である。まさに光熱水費の「水」これが水道料金、下水道使用料である。字義どおりに考えれば、光熱水費は生活扶助費に入っている、その通りだ。しかし、私はその生活扶助費を使ってのやりくりが大変だから、減免が必要ではないかと言っているのだ。
前号のブログで生活保護の基準額が6.5%減となったことを書いた。これは一般質問の中にも書いた。そのことがどれほど生活保護利用者の生活を脅かしているかということを書いた。そして、昨今ではさらに物価高騰である。だから水道料金、下水道使用料の減免の復活をと言っている。生活扶助費は物価高騰をサーチしてオートマティックに上りはしないのである。だからこそ、減免の手立てを今こそとるべきではないかといっているのだ。
私の主張を無視しているのか、意図的にすりかえているのかと思わざるを得ないような答弁をしているのである。だから、呆れたのである。もっと、誠実な答弁をしてほしい。
なお、生活保護受給者ではなく生活保護利用者と表記しているのは、過去に小田原市の福祉事務所職員が「HOGO NAMENNA」(保護なめんな)というジャンパーを作成し身に着けて業務を行っていたことを受けて、当事者から「受給者」ではなく「利用者」としてほしいとの訴えがあったことから、私は日常的にも「利用者」を使用している。③へ。