大村洋子
大村洋子大村洋子

生活保護を巡る問題意識①

12月定例議会の一般質問の生活保護制度に関する質問では

  • ①水道料金・下水道使用料の福祉減免を復活してほしい。
  • ②申請時の扶養照会を止めるべき。
  • ③ケースワーカーの標準数80を切ることのないように配置してほしい。

この3点について提案、質問した。福祉減免についてはこのところの物価高騰によって一番ダメージを受けているのが生活保護世帯だと思い、現にそのような声はたくさん聴いているので、市が独自にでも行うべきと主張した。

生活保護制度は2013年から基準額が平均で6.5%減となった。まったくひどい話で2008年から2011年生活保護世帯では物価が4.78%下がり可処分所得が実質的に増えたというのが理由で基準額を引き下げたのだ。高額な家電製品の価格下落を過大に評価し、それを生活保護世帯の基準額引き下げに使ったのだ。カツカツの生活をしている生活保護世帯が高額な家電製品を買うだろうか?買わないと思う。

政府はこじ付けのこじ付けをして約670憶円を削ったのだ。トマホーク400発は関連装備も含めて3,500憶円と言われている。戦争の武器には湯水のようにお金を使い、カツカツの生活の人々からむしり取る、とうてい国民のための政治とは言えない。2013年に引き下げた分は少なくともすぐに元に戻すべきだ。

このあまりにひどい生活保護の基準額引き下げについては現在、全国で裁判が行われている。つい最近も名古屋高裁が引き下げを取り消し賠償を命じる判決を言い渡したところだ。これで、集団訴訟の勝敗率は13勝10敗ではないかと思う(私の知る限りなので、違っている可能性あり)裁判で13勝し10敗しているということをどう見るか。私は10敗しているということよりも13勝しているということを重視する必要があると思う。三権分立と言っても、実際は司法は時の政権に忖度して判決を出す傾向が否めない。その中にあって13勝してるのである。しかも法が通って、施行されて10年経っている、そういう制度に対して司法が違法だと言っているのである。これはすごいことだと思う。

私は今回、利用者から日々伝わってくる困窮の厳しさ、同時に基準額の引き下げの違法性を裁いた司法の在りよう、そしてそれを現実せしめた運動の力に大いに励まされ、怒りをバネに一般質問を行うことができた。

横須賀市の生活保護のしおり