大村洋子
大村洋子大村洋子

2021年ジェンダー平等社会実現へ尽力する③

過日、ジェンダー平等について議論した際に、「女の子で損した。男の方が絶対良かった。男になりたかった。」こどもの頃の記憶が急に出てきて、それをペロッとしゃべった自分に自分が驚いたことがあった。その感覚は小学校の低学年の時にはもう明確にあったと思う。

「女性という性は損だ」という感覚だ。考えてみれば、10歳にも満たないこどもが既にその年齢で自己を否定しているということなのだから、この構造がいかに罪深いかということだ。そうやって、程度の差はあるにせよ、女性の多くが自己否定を根底に持って成長過程を歩む。

 ジェンダー平等を考える、実現するために社会に働きかけるということを日本共産党は綱領に掲げたが、これは並大抵のことではない。厳しい自己改革が伴うからだ。

いつも会議の時にお茶の用意は女性、終わった後の茶碗洗いも女性、今度からはそれをみんなが平等にやりましょうね。その程度のことなら簡単だが、そんな単純な話ではない。

主体的に言うならば“私の人権を否定された過去のいろいろな出来事”の捉え直しの作業への覚悟が問われるということだ。

私はジェンダー平等のことを考えるようになってから、もう、すっかり忘れていたけれど、記憶の引き出しの最も奥にくすぶっていた出来事を思い出して目の前に置かざるを得ない状態になっている。“あの出来事をどう捉えるか”個人的な出来度を歴史的、社会的、支配の構造としてどのように普遍化させ自己に定着させ、今後の糧にまで昇華させるか。ジェンダー平等実現は、社会に働きかける自分と自己を改革する自分の2つの自分とのたたかいなのだと思う。

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西浦賀「陸軍桟橋」から東浦賀を望む 早朝夜明け前