大村洋子
大村洋子大村洋子

戦艦陸奥の主砲に思う・・・もう少し。

前項のブログは少々、誤解を受けるような文言記述になっていたのではないかとの思いから、もう少し詳しく書かなければと思った。

まず、ヴェルニー公園の設置土壌の土質調査や海底の深浅調査等の費用、海上輸送費は、「陸奥の会」の方々の指定寄付約3284万円、それと民生安定施設助成事業(防衛8条)対象事業費として国庫支出金約1302万円で賄われている。つまり、現段階では一般会計からの予算計上はゼロである。しかし、長期に渡る維持管理費にかかる予算については明確な数字はない。「塗装なども大した額にはならない」と担当者は繰り返していた。さらに廃棄処分に至っては、かなり先のこととの認識で、想定すらしていないようだった。

28年間、塩水に浸かっていた鉄の筒の耐久性、安全性については、私は専門的知見がないため、何も科学的なことは言えないけれど、本当に長きに渡って展示に耐えられるのかという疑問は正直ある。補修や改修が必要になった際の費用のねん出はどうするのだろうか。「陸奥の会」の方々に臨時で指定寄付をしていただくことになるのだろうか。

それと、一番の注目は「説明板」。私は総務分科会の中で平和の発信のメッセージを入れるべきと言ったが、どれほど真剣に受け止められたか疑わしい。

戦艦陸奥の主砲のテクノロジーがいかに卓越したものであるかということは、朝の食卓で息子からレクチャーを受けた。戦争が文明や産業、人間生活を「進歩」させるのは歴史を観れば誰でもわかる。横須賀製鉄所鍬入れから150年、横須賀が近代産業の発信基地として日本全国を牽引してきた歴史の一コマとして、この主砲を加えるというのも、わからなくはない。それにしても、やはり1121人の人々の死に向き合いながら、2度と戦争はダメだという強いメッセージこそ私はこの主砲には発してもらいたいと思うのだ。

戦艦陸奥模型 (3)

戦艦陸奥模型 (2)

横須賀市役所1階に展示の模型。