大村洋子
大村洋子大村洋子

「八紘一宇」と「安保法制」は無縁ではないと思います

自民党の三原じゅん子議員の「八紘一宇」発言で「三原議員はもっとよく歴史をお勉強なさい。」みたいな論調で主張されている方がいますが、私はそうではなくて、三原議員は何もかもよく分かっていて、脈絡から言うとあからさまにこじつけですが、はじめから、「八紘一宇」が言いたくて発言したのだと思います。言うなれば、「確信犯」です。

彼女は50歳。80代でもなく20代でもない、中間的な年齢層が「八紘一宇」を語るところに薄気味悪さを感じます。と同時に深刻さも感じます。混沌とした閉塞状況を嘆きつつ、現状打破のため何か国民を結束させ得る「思想」を持つべき、そんな憂いにも似た思いを持って、彼女は「八紘一宇」を発言した。こう感じるのは、私の考えすぎでしょうか。

このような一見、時代錯誤とも思えるような言葉を平気で使う議員が現れることは、「安保法制」の動きと無縁ではないと思います。安倍政権の目指していることを下支えする急進部分の言動として押さえる必要があると思います。そして、少なくない人々が、三原議員の発言を礼賛しています。三原議員は安倍首相を鼓舞し煽り、もっと露骨にナショナリズムを流布することを勧めているようです。

私は三原議員やそのお仲間たちの考え方は、間違っていると思うし、「八紘一宇」が戦争時に使われた言葉として強烈な嫌悪感を抱く人々がいる中で、それをあえてこの時代に蘇らせようとするところに、自己陶酔型で思慮のない、しかし決して軽視してはならない不気味さを感じます。

三原議員のような言動をする人物が今後もっと出てくるかもしれません。歴史認識問題、教科書の選定、「日本軍慰安婦」問題、靖国神社参拝など、今後さまざまな場面で物議を醸すような出来事があるかもしれません。その一つ一つを注意深く見聞きし、真相、本性を暴露・告発していかなくてはならない、それに本気で立ち向かわなければ、再び恐ろしい世の中になるのだと思います。大げさではなくて、本当にそう感じます。

ツイッターで書いた文章をさらに加筆しています。

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いつも、穏やかにモルモットを抱っこしてられるような世の中が続きますように・・・・。(うちの子の寝癖くんです。)