大村洋子
大村洋子大村洋子

ご存じですか?生活保護世帯の方が医療にかかった際に生じた交通費は申請すれば、支給されます。必ず受け取るようにしましょう。福祉事務所の職員はそのことを対象者に丁寧に伝えてください。

生活保護を利用している2世帯の3人の方から、具体的にお話を伺うことができた。医療にかかった際の移送費(交通費)の問題で2カ月に1度では一時的に立て替えているので、とてもつらい。せめて1か月に1度くらいのテンポで支給してほしいというご意見だった。

議会の質疑の会議録を振り返ってみると、移送費については2018年6月12日の教育福祉常任委員会の所管事項で当時の課長とやり取りをしていた。横須賀市議会にはすべての議案・請願・陳情・報告についての質疑が終わったあとに、何をテーマに質問をしてもよいという「一般所管」という項目がある。私はそこで、その時々の自分の問題意識を質問している。その時のやりとりの内容を少し長いけれど、ピックアップしておく。

以下のやり取りの中で、当時の生活福祉課(生活保護の担当課)は保護利用開始時に移送費の話を全世帯に伝えていないことが判明した。そしてそれを今後は伝えるとした。しかし、今日の利用者の話では移送費の話の説明がなかったので、利用者自身が質問してはじめて説明があったとのことだった。あれほど口をすっぱくしてやり取りしたのに、7年が過ぎてすでになし崩しになっているのか、がっかりだ。このまま放置はしない。何らかのてを打っていく。ご本人たちと一緒になって!

◆大村洋子委員 
 それでは、福祉部の生活福祉課にお尋ねしたいと思います。貴重なお時間なのですが、しばらくの間おつき合いをお願いします。
 生活保護受給者の移送費の問題について伺いたいと思います。
 なぜ、私がこういう質問をしているのかということをまず最初にお伝えしたいと思います。
 私は、日常的に生活相談活動をしていて、その中でさまざまな御相談を受けるのですが、生活困窮ということが相談の根底に横たわっている場合が結構あります。その生活困窮で問題解決していく際に、最終的に生活保護を取る、取らないといったことを考えていくことがあります。当然、御本人が生活保護を取りたいとなったときに支援をさせていただくことになるわけなのですが、そういう生活保護制度という入り口の部分の支援と、そしてさらに生活保護を受給している方の中で、きょう取り上げるのは、医療にかかっている方についてなのですが、その中で、病院に通っていて交通費は出ないのかという御相談もあります。ぜひケースワーカーに聞いてみてと言うと、ケースワーカーの中にはそういう制度はないとおっしゃった方もいるし、遠いところは出るが、近いところは出ないと言う方もいる。あるいは1つの病院については、1カ所なら交通費は出るが、2カ所目、3カ所目は出ないとおっしゃるケースワーカーもいると聞きます。こういったばらつきがあること自体が違うと思いますので、そこをしっかり伺いたいというのがきょうの質問の動機です。
 それで、医療扶助の中の移送費というものはどういうものがあるのかということで、病院に行った際の通院の交通費、それから、健診に行ってくださいという際の健診命令の交通費、医師が往診に見えたときの医師の交通費や燃料代、付き添いをされる方の交通費、そのようなことが交通費、移送費に範疇として入るのだと私は認識をしていますが、これについて何か、まだ抜けていることなど御指摘があれば教えていただきたいと思います。

◎生活福祉課長 
 ただいま委員から御説明がありました医療移送費ですが、委員のおっしゃられたとおり、そのような種類の移送費が用意されております。また、そのほかに、医師が必要と判断をして違う病院を受診する、あるいは転院を命じるというような場合の移動についても移送費が出ます。それから入院、退院、そういったことがありますが、そのときに必要な移送手段がないという場合に、その移送費が支給されるということがございます。

◆大村洋子委員 
 簡単な言葉で言うと、交通費と私たちはふだん使ってしまいますが、たくさんメニューがあるのだということがわかると思います。
 それで、生活保護を申請して、その後その要否判定があり、そして生活保護にいよいよなる、開始される際には、その御本人には医療が必要だ、どこか病気をお持ちで医療にかかる必要があるのだというときには、医療券というものを発行すると思いますが、その医療券を発行する際に、対象になっている方全員に、今課長がおっしゃっていただいた移送費のお話はされていますでしょうか。

◎生活福祉課長 
 逐次チェックをしているということはできておりませんが、もう既に何年も生活保護を受けていらっしゃる、あるいは医療機関を受診されているという方については、逐次説明はしていないと思います。ただ、新たに生活保護をお受けになった方につきましては、生活保護受給開始されるときに、こちらのほうで生活保護を受けるためのしおりというものを用意しておりまして、その中で移送費についても御説明をしているという状況であります。

◆大村洋子委員 
 そうすると、今のお話だと、新たに生活保護を決定した方については、医療券発行の際に移送費の話はしているということですが、以前に生活保護を取った方で今現在病院に通っている方は、その移送費のことを認識していないということですか。

◎生活福祉課長 
 移送費として、交通費が出る、出ないということについて、もし不案内な方がいらっしゃれば、御説明を漏らしてしまいましたが、移送費は申告となりますので、こちらのほうで通院やデイケア等の移送費申告書というのをお渡しして、これに通院した回数を記入して提出していただくということで後払いをさせていただいております。この申告書を必ずお渡ししますので、そのときに移送費の話をしていると考えております。

◆大村洋子委員 
 移送費の申請は当然必要なのですが、移送費を申請する前に、移送費そのものがあるのだという認識がなければ申請もできませんね。ですから、周知が何しろ大切だと思うのです。周知されていない人に対してはどのように周知しますか。

◎生活福祉課長 
 毎年、ケースワーカーにつきましては人事異動によってほかの部署からも来たり、あるいは新規採用職員を受け入れることがございます。課内におきましても、4月に入ってすぐに課内研修というのを実施して、そのときには我々のほうでつくりましたしおり、マニュアルを用意します。それから、あと必要な道具としまして、生活保護手帳と別冊の問答集というのを用意して、それを参照してもらいながら勉強してもらうということになります。また、そのほかにも県のほうで初任者研修があったり、あるいは横須賀三浦地区で合同研修会というのを実施していますので、その中でも重ねて個々の扶助費については説明をしているところなのですが、ただ、今御指摘のありましたように、移送費の案内が漏れている、もしくはケースワーカーによって説明にばらつきがあるということであれば、月に1回、ケースワーカー会議というのを実施していますので、そこで改めて周知をする、もしくは緊急回覧をつくって、その中で注意喚起をするということをすることができるかと思います。

◆大村洋子委員 
 私の友人に、生活保護を取っていて、なおかつ人工透析に週3回行っている人がいます。それで、きのうもバス代やタクシー代の陳情の話が展開されたのですが、人工透析の方はタクシー券年間54枚です。それはほとんど使い切ってしまうと言っていました。
 行くときには元気に行けるのだが、帰り道は人工透析をやった後で本当に疲れてしまう。そうすると、電車やバスで帰ってくるのができなくて、どうしてもタクシーのシートに身を任せて、ドア・ツー・ドアで帰らざるを得ないというのを伺います。
 その方は知識があるし、行動力もある方なので、医師に相談してタクシー券を出してもらう、タクシーで帰りたいのだという診断を医師に書いてもらったのです。それを生活福祉課に提出して交通費をもらっています。
 つまり何が言いたいかというと、知識があって、そして行動が起こせる人はそうやって交通費を努力をもって獲得しているのです。だけど、そもそも知らなければどうしようもないと思うのです。
 私が今まで対応した方々は、ほとんど知らなかった。交通費が出るのだということを知らなかった。ばらつき、最初に言ったとおりでして、本当に出るのかどうか疑心暗鬼。東京のほうの大病院に行くのだったら出るかもしれないが、市内だったら出ないのではないかとか、いろいろなことをおっしゃっている方がいましたが、この人には出る、しかし、この人には出ない、この不公平というのは何ですか、おかしいと思いませんか。これから生活保護を取る方には、医療券を渡すときに必ず言っていただくのは当たり前の話。だけど、今まで生活保護だった人にも全てにしっかり伝わるようにしていただきたいのです。それは、ケースワーカーを鍛えるだけでは駄目です。全員にわかるようにお伝えいただきたい。その工夫はいかがですか。

◎生活福祉課長 
 大変申しわけないお話を今伺っております。そもそも生活保護を受給しておられる方については、病気を持っておられる方が非常に多いということもありますので、医療は生活の一部であるという認識をケースワーカーは持っているはずなのですが、ただ、説明について相手の立場に立った親身な相談であったり指導であったりというところが欠けていたのではないかと思いますので、改めてケースワーカー全員に対して丁寧に、また金額の多寡によらず漏れることがないように指導したいと思います。

◆大村洋子委員 
 ケースワーカー全員に医療にかかった際に交通費が出るということを周知していただくのは当然なのですが、それによって全ての対象者にきちんと話が伝わるとお思いでしょうか。

◎生活福祉課長 
 生活福祉課のほうでは年に1回、保護だよりというのを発行しておりまして、その中で、基本は保護費がいつ出るかというのを年間のカレンダーでお示しをするのですが、その保護だよりの裏面に、これはお知らせしておいたほうがいいだろうということを注意も含めて御案内をしています。今現在は、医療費の増加ということが指摘をされていますので、その医療費の増加についてということの項目の中で自宅に近いかかりつけの医療機関を受診していただくということの御案内もしていますが、そのときに改めて。保護だよりではありませんが、今年度はまだこの先も、全世帯向けに通知を発行する予定ですので、その中に折り込んで漏れがないようにしていきたいと思います。

◆大村洋子委員 
 ごめんなさい、よく聞こえなかったのですが、保護だよりというものが1年に1回発行されていて、その中に書いてくださるということではなく、別のお手紙という形で書いて、保護だよりと一緒に封入、封入ではないのかもしれないが、お渡ししようと思っていらっしゃるという意味ですか。

◎生活福祉課長 
 保護だよりの中に必要なことも書いていますが、今回はそれでは間に合いませんので、改めてこれから発行する予定の通知の中に、交通費の請求についてわかりやすく書いて漏れることがないようにしたいと思います。

◆大村洋子委員 
 私が何でこれほどこだわるかというと、生活保護は最低生活基準なのです。そして洗濯機を買いたい、冷蔵庫を買いたいといっても、それが保護費から出るわけではないのです。今まで貯めてきたお金で耐久消費財を買うということになっているわけですから、そういう本来請求すればもらえる交通費を、周知もしていなかったということであれば、生活そのものに食い込むということで、御飯を我慢して交通費を捻出するということになってしまうわけなのです。ですから、必ず全員にしっかり伝わるようにしていただきたい。部長、どうですか。

◎福祉部長 
 委員のおっしゃるとおりです。まずは、今課長が申し上げましたように、周知を徹底すること。そして、またその周知する手紙の中に、今まで漏れがあるものについては請求ができるものもありますので、その辺のこともきっちりと書き込んだ上で通知をしていきたいと思います。また職員についても、担当者によって説明にばらつきがあるというお話で、そこは私も認識していなかったのですが、もしそのようなことがあれば、その辺のところも改めていきたいと思います。

◆大村洋子委員 
 これを徹底するということになると、行く行くはお金の問題が出てくると思います。今のお金のやり方では立ち行かなくなる可能性も出てくると思います。それと人員が今のままで大丈夫なのかという問題も出てくると思います。
 今現在、生活福祉課のケースワーカーは何人担当をお持ちですか。

◎生活福祉課長 
 担当課も含めましてケースワーカーは配置されております。そこは、実配置としまして50名配置されております。

◆大村洋子委員 
 済みません、質問の仕方が明確でなかったのですが、1人のケースワーカーが生活保護の受給者対象の世帯を何件持っていますか。

◎生活福祉課長 
 50名が現在の世帯を単純に割り返して持っていると仮定しますと、1人当たり80世帯となります。ただ、ケースワーカーの中には面接を専門に行っている職員もいますので、その職員を除いて残った実施のほうのケースワーカーで割り返しますと、1人当たり87世帯ということになります。

◆大村洋子委員 
 87世帯、とても多いと思います。1世帯1世帯のケースワーカーという名前のとおり、ケース・バイ・ケースで、全部世帯は千差万別で、そのケースに合わせて対応しなければならないと思うのです。ですから、来年になるのだと思いますが、ぜひ人員の増も視野に入れていただきたいと思います。部長、どうですか。

◎福祉部長 
 確かに1人が抱えているケースは多いと思います。現在、生活福祉課の中でも育児休暇などで人もかなり不足している部分がありますので、人員要求ができる部分についてはしていきたいと考えております。

◆大村洋子委員 
 生活保護の制度は法定受託事務で、本来は国がやらなければいけない仕事だと思います。それを自治体が行っているということで、制度も本当に複雑で難しいもので、なかなかそれが全部の対象者に伝わらない。対象者が欲しい情報がしっかり全部伝わっているかというと、なかなかそうではないのではないかと思います。
 それで、私自身もケースワーカーに相談に行って、私はこう思っているが、あなたはどう思いますかということで認識を一致させたりすることで力をかりていることがあります。ですので、ケースワーカー御自身も新しい方々、4月でかわったばかりの方もいらっしゃるし、もう長く2年、3年行っていらっしゃる方もいて、ケースワーカー自体もいろいろな力量の方がいらっしゃるというのも存じています。そういう点で研修も大事ですし、また丁寧な対応をしていただくということも大事だと思っています。
 研修については、先ほど課長からおっしゃっていただいていますが、再度しっかり行っていただきたいと思います。部長、いかがですか。

◎福祉部長 
 研修につきましては、私もしっかりと生活福祉課の体制を見ながら正しい、漏れがない、例えば担当者ごとにばらつきがないような形になるようにしっかりと見きわめていきたいと思います。

◆大村洋子委員 
 きょうは生活保護のことを取り上げましたが、「誰も一人にさせないまち」というのは、一番生活が厳しい方々、最後のセーフティネットの生活保護の部分が最たるものではないかと思います。
 それで、昨日は藤野委員が健康部に対して、バーンアウトしないようにとおっしゃったが、私も福祉部に対して同じような気持ちです。そして、福祉部だけではなくて、医療や子ども、保育、教育、この委員会の皆さんが、実は「誰も一人にさせないまち」の具体的な実践をしていく幹部の皆さんだと思っていますので、ぜひそういったことで1年間進めていただければと思います。